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高齢者施設において分身ロボットOriHimeによる認知症利用者へのカウンセリングの実証実験を開始

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〜遠隔コミュニケーションによる高齢者ケアの可能性を見出す〜

「人類の孤独を解消する」を理念とし、テクノロジーで移動困難者のはたらく選択肢を豊かにするサービスを提供しているオリィ研究所 (本社:東京都中央区、代表取締役 吉藤 健太朗・笹山 正浩、以下「オリィ研究所」)は、株式会社 仙拓(本社:愛知県東海市、代表取締役社長 佐藤 仙務、以下「仙拓」)と高齢者施設における実証実験を2024年7月23日より開始しました。

今回の実証実験では、視覚障害を持ち「外出困難者」であるピアカウンセラーが「OriHime(オリヒメ)」を操作し、社会福祉法人愛光園が運営する高齢者施設『介護老人保健施設 相生(あいおい)』の認知症利用者に対してカウンセリングを行います。

【実証実験実施の背景と目的】

人手不足が深刻化する介護現場では日常的なケアで介護職員が多忙を極めており、利用者1人1人への会話やカウンセリングを時間をかけて行うことが難しくなってきています。一方で会話をする機会を増やすことは脳への刺激になり、高齢者への良い影響があるという事例も示されています。

そこで、分身ロボットOriHimeを活用してカウンセリングを行い、その効果を観測することで、遠隔コミュニケーションでの高齢者ケアの可能性を確認することを目的に実証実験を行うことになりました。
経済産業省と厚生労働省の「ロボット技術の介護利用における充填分野」においても「見守り・コミュニケーション」が重点分野として挙げられていますが、普及率は30%と少ない現状があります1。今回の実証実験は経済産業省と厚生労働省が推進する、テクノロジーの活用による介護現場の課題解決にも寄与するものと考えます。

  1. *経済産業省 「ロボット技術の介護利用における重点分野」https://www.meti.go.jp/press/2024/06/20240628005/20240628005.html ↩︎

また今回の実書実験では視覚障害があるピアカウンセラーが、パソコンのスクリーンリーダーを用いてOriHimeを操作し、カウンセリングを行います。視覚障害がある方の就労やコミュニケーションの手段としてOriHimeの可能性を確認することをもう一つの目的としています。

【実証実験の進捗と今後の予定】

これまでの実証実験より、ピアカウンセラーと、『介護老人保健施設 相生』の認知症利用者がOriHimeを通じてコミュニケーションおよび、カウンセリングを行うことが可能であることがわかりました。

今後利用者のBPSD、認知機能、心の変化などを8月末まで経過観察していくことでOriHimeを通じたコミュニケーションの具体的な効果を測定していく予定です。

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