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【イベントレポート】 DE&Iの壁を超えるカギは“FUN” 企業間を越えて、共感と学びが生まれた一日

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〜“FUN”をきっかけにDE&Iを考えるイベントを開催〜

株式会社オリィ研究所(本社:東京都中央区、代表取締役  吉藤 健太朗・笹山 正浩、以下「オリィ研究所」)は、株式会社ヘラルボニー(以下、ヘラルボニー)、株式会社大広(本社:東京都港区、代表取締役社長:泉恭雄、以下大広)、株式会社SIGNING(サイニング、本社:東京都港区、代表取締役社長:牧貴洋、以下SIGNING)と共同で、多様性、公正性、包含性(DE&I)の推進をテーマにした体感型イベントを実施しました。様々な企業からご参加いただいた24名の方たちに対して、「FUN」な体験を起点にDE&Iを学ぶ機会を提供するイベントを2024年12月12日に開催いたしました。

SIGNINGと大広が12/3に発行した、DE&Iの新しい広げ方をに関する「FUNclusion Report」にて、ポジティブな気持ち=FUNを起点にした体験づくりでより多くの人がDE&Iを自分ごと化する「FUNclusion」という考え方が提案されました。レポート制作にあたって行われた調査では、DE&Iに難しさを感じているビジネスパーソンが実に7割いることが分かり、それに対する解決策として「FUNclusion」を企業の皆さんにより深く理解して頂く機会を提供することに。DE&I推進に悩む企業の方々を招いてイベントを開催いたしました。

イベントの模様

当日は、様々な企業からご参加いただいた方たちとトークセッション、カードゲームを用いて多様性やインクルージョンを体感できるワークショップ、今後のDE&I推進に向けた意見交換や交流の場としてのディスカッションを行いました。今回のイベントは、オリィ研究所が運営する「分身ロボットカフェ DAWN ver.β」にて開催いたしました。様々な理由で外出が難しい「移動困難者」が遠隔操作する分身ロボット『OriHime』を通じて、カフェで働く”OriHimeパイロット”も企業の方たちと一緒にカードゲーム体験やグループワークに参加しました。

1. トークセッション

ヘラルボニー、オリィ研究所から3名が登壇し「多様でポジティブなまざりあい」をテーマにトークセッションを行いました。

<登壇者>

・菊永ふみ ヘラルボニー ウェルフェア事業部/一般社団法人異言語Lab. 代表理事

・相嘉駿甫 オリィ研究所 OriHime事業部

・さえちゃん オリィ研究所 OriHimeパイロット

多様でポジティブなまざり合いを生み出すために、「個に目を向ける」「FUNを起点にまざりあう」という2つのトークテーマがモデレーターの岡村氏から投げかけられ、ヘラルボニーの「アート」、異言語Lab.の「エンタメ」、分身ロボットカフェの「ロボット」という3つの起点の事例をもとにトークを進行。楽しさや驚きで心が動いた状態で「ちがい」を知ることで、多様性に対して自分ごと化が進む過程を紐解きました。

また、分身ロボットOriHimeを介してOriHimeパイロットさえちゃんも登壇。実際に働くパイロットならではの視点をお話ししました。さえちゃんOriHimeがうなずいたり、拍手したりする様子に、参加者の皆さんが笑顔で手を振ったりするシーンも見られました。

ートークテーマ1:「集団やラベル」ではなく「個」を見る

”障害者”といった「集団やラベル」で考えるのではなくその人本人という「個」を見つめることが大切なのではないかという投げかけが、モデレーターのSIGNING岡村氏からありました。

それに対し、菊永氏からはヘラルボニーの契約作家一人ひとりを尊重した姿勢を紹介。オリィ研究所の相嘉、OriHimeパイロットのさえちゃんからは、分身ロボットカフェで遠隔操作ロボット「OriHime」を通じて働く”パイロット”たちについて説明を行い、パイロット一人ひとりが様々な挑戦をしていることが共有されました。

ートークテーマ2:タブーの回避でとどまる→FUNを起点にまざりあう

分身ロボットカフェには、「ロボットに興味がある」「観光目的で来る」といった来店動機の外国人観光客も多く、その状態から分身ロボットOriHimeとコミュニケーションすることでパイロット自身と仲良くなり「あなたのこともっと知りたい」と感じるようになることを伝えました。

菊永氏からは、自身が代表をする異言語Lab.について、手話言語を使用したゲームを通じて、異なる言語使用者同士が同じゲームコンテンツで楽しくまざりあう体験設計を紹介。異なる言語を扱う参加者のどちらかが我慢するのではなく、お互いが楽しさを感じられるWIN-WINの関係である状態が大切であるという話がありました。

2.多様性を体感するカードゲーム試遊会

トークの後は、カードゲームを用いて多様性やインクルージョンを体感できるアクティビティを行いました。参加者の方々は「役割カード」を引き、イヤーマフをして耳が聞こえづらい人、ミトンをして手先を使いにくい人、特殊なサングラスをして色弱状態の人に役割が分かれた状態で、OriHimeパイロットと一緒にカードゲームをプレイしました。

ゲームをする中で、マイノリティ性をもった人たちと一緒にスムーズに楽しむにはどうしたらいいか?をグループごとに考えて頂きました。戸惑いながらも、互いの状況を言葉にして伝えあってみたり試行錯誤を重ね、全員が楽しむための新しいルールや環境づくりを行いました。

3. グループワーク

明日からの自分たちの仕事にこの日の学びを活かしていくためにグループワークで学びを深めました。参加者自身の「ちがい」について悩んだ経験をグループで掘り下げ、それに対して“個”を見つめ直すフレームワークに取り組みました。

「ちがい」のある相手のことを理解するためのアプローチとして、「時間」「感情」「関係性」という3つの視点で紐解いていくフレームで深堀り。このグループワークをもってイベントのコンテンツは終了し、その頃にはOriHimeパイロットと参加者の皆さんはすっかり仲良くなっていた様子で、楽しそうに挨拶をして終了しました。

7名のOriHimeパイロットたちも参加

FUNclusionの体現を目指して、今回のイベントにはさえちゃんの他にOriHimeパイロット7名が参加し、企業からの参加者たちと一緒にカードゲームやグループワークを行いました。

登壇者コメント

株式会社ヘラルボニー 菊永氏

“今日いらっしゃった方はラベリングなど共通のDE&I課題に共感されて来てくれた方たちで、個々人の中にある価値をもっと引き出していきたい、と思う方が多かったと感じます。実際に「一人ひとりを見ていきたい」という思いを参加者の方とお話した時にも伺いました。

カードゲーム体験でさまざまな方が楽しめるように決めていったルールで、パイロットさんたちとも交わって新しい化学反応が生まれ、”仕組み”が変わっていく面白さを感じてもらえてよかったです。”

株式会社オリィ研究所 相嘉

“これまでも自分たちでカフェの体験会などはやってきましたが、ひとつ俯瞰した理解のしやすいFUNclusionという概念の話があった上で、その方法の1つとしてオリィ研究所の活動を紹介する形は、入り方として良かったのではないかと思います。共催の良いところだなと感じました。参加された皆さんは、会社に戻っていざ実践するとなった際、新しい壁に当たるかもしれません。込み入った課題、複雑な課題もあるかもしれませんが、そうした壁を一緒に超えるために、共に進んで行ければと思います。”

OriHimeパイロット さえちゃん

“OriHimeを通して世界とつながる私にとって、「楽しい」という気持ちは、一歩踏み出す強さや勇気をくれるものでもあり、その結果、家の中での生活にたくさんの豊かさをもたらしてくれました。

様々な人たちの多種多様な「楽しい」という感情の共有が、また新しい「楽しい」を生み出し、それが世界に広がって、私たちの住む社会に良い循環をもたらしてくれるといいなぁと感じました!”

株式会社SIGNING 岡村氏

“FUNclusionという考えをレポートという文字情報で伝えるだけでなくて、生のコンテンツを「体感」してもらいたい思いでイベントを開催しましたが、実体験のおかげで皆さんに心から共感頂けた感覚があります。トークセッションやカードゲーム体験で楽しく盛り上がったあと、ワークでグループごとに対話を行ったとき、中にはOriHimeパイロットと会話が深まり涙を流す方もいて、生の体験だからこそ心が動く瞬間が生まれたんじゃないでしょうか。皆さんと協力してイベントを実施した意味は大きかったと思います。”

参考:FUNclusion Report

「FUNclusion Report」は、今回のイベントの軸になっている12/3発行のDE&Iに関するレポート。DE&I推進に難しさを感じているビジネスパーソンは7割以上という実態を踏まえ、6つの事例から発見した企業のDE&Iを前進させる新しいアプローチを掲載。

FUNclusionに興味のある方は、以下からレポートを全ページ見ることができます。
URL:https://signing.co.jp/report/#funclusion-report